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遺族年金はいくら?モデルケース別の金額の目安と手続き方法

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遺族年金はいくら?モデルケース別の金額の目安と手続き方法

もし一家の大黒柱がなくなったとき、もらえる遺族年金の金額はいくらくらいでしょうか?

今、そういう状況の方、あるいは万一に備えるために知っておきたい方も、結局いくらもらえるのかよくわからなくて困っているのではありませんか?

遺族年金の金額がわからないと、その後の生活プランが立てられなかったり、万一のときの備えの必要性が判断できなくて不安が大きくなってしまいます。せめて概算だけでも知りたいですよね。

ここでは、まずは目安としてモデルケースをあげて受け取れる遺族年金の金額を紹介した上で、遺族年金の種類毎に支給される金額を整理してお伝えしていきます。さらに遺族年金を請求する手続き方法や事前チェックで遺族年金が足りないと思ったときの対策についてもご案内します。ぜひお読みいただき、スムーズな年金の請求や遺族年金についての不安の解消にお役立てください。

1. モデルケースでみる遺族年金の金額(目安)

遺族年金の金額は、家族構成や収入、年金加入期間などによって違うため、いくらかを説明することは困難です。そこで、まずは働き盛りの世帯主が死亡した場合についてモデルケースを設定し、遺族年金の目安の金額をお伝えします。下記モデルケースでは世帯主である夫が死亡した場合に妻が受け取れる年金額を示しています。

(1) 夫40歳(会社員、年収600万円)、妻38歳、子10歳のケース
  夫死亡 → 年金額 約150万円(1ヵ月あたり約12万円

(2) 夫40歳(自営業、年収600万円)、妻38歳、子10歳のケース
  夫死亡 → 年金額 約100万円(1ヵ月あたり約8万円

(3) 夫40歳(会社員、年収600万円)、妻38歳のケース
  夫死亡 → 年金額 約50万円(1ヵ月あたり約4万円

(4) 夫40歳(自営業、年収600万円)、妻38歳のケース
  夫死亡 → 年金額 0円(遺族年金なし)

※年金は2ヵ月分ずつ年6回に分けて支払われます

以上見てきたように、自営業の方は会社員よりも遺族年金の金額が少ない傾向にあり、こどもがいないと遺族年金はもらえません。これは自営業の方は厚生年金がなく国民年金だけだからです。このあたりの年金のしくみについては、2章の遺族年金の説明のなかでご理解いただけます。

2. 遺族年金の支給金額はいくら?|制度の規定

公的な遺族年金には、国民年金から支給される遺族基礎年金と厚生年金から支給される遺族厚生年金があります。それぞれの支給金額がいくらであるか詳しくみていきましょう。

2-1. 遺族基礎年金の金額

遺族基礎年金は、国民年金の被保険者等が死亡したときに支給される遺族年金です。その金額は定額で以下のように決まっていますが、毎年見直しされ、必要に応じて少しずつ改定されます。

また、この遺族基礎年金を受け取ることができるのは、死亡した人に生計を維持されていた「子(*)のある配偶者」、「子(*)」となります。

(*)子とは
 18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
 20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子

簡単にいうと、高校生以下のこども(高校生でなくてもその年齢以下のこども)がいる世帯のみが受け取れる年金です。

■遺族基礎年金の年金額
780,100円
子の加算 第1子・第2子 各224,500円/第3子以降 各74,800円

対象者の家族構成 年金額 1ヵ月あたり
(1円未満四捨五入)
配偶者+子1人 1,004,600円 83,717円
配偶者+子2人 1,229,100円 102,425円
配偶者+子3人 1,303,900円 108,658円
子1人 780,100円 65,008円
子2人 1,004,600円 83,717円
子3人 1,079,400円 89,950円

 ※平成28年4月~ の年金額

2-2. 遺族厚生年金の金額

遺族厚生年金は、会社員や公務員などの厚生年金の被保険者等が死亡したときに支給される遺族年金です。遺族厚生年金は年金加入者の生前の収入の額によって受け取れる金額が変わってきます。したがって、年金額はいくらですとはっきりとお伝えすることができません。
その代わりに、おおまかな目安と計算方法や厚生年金の加入実績からの確認方法についてご案内します。

2-2-1. ケース別の金額の目安

遺族厚生年金の計算方法はとても難しいので、年齢や年収から計算した概算の金額を目安として以下の表にあらわします。

■ケース別の遺族厚生年金の年金額の目安
大学卒業後、会社に就職し厚生年金にずっと加入していたと仮定

年齢、年収別のケース 年金額の目安 1ヵ月あたり
30歳、年収約400万円 約40万円 約3万円
40歳、年収約600万円 約50万円 約4万円
50歳、年収約700万円 約55万円 約4万5千円

※LIFULL FinTechにて試算

なお、60歳以上で既に老齢厚生年金を受給している人が死亡した場合、遺族が受け取れる遺族厚生年金の金額は、生前に受け取っていた老齢厚生年金額の3/4となります。

また、年金受給者が65歳以上で自分の老齢年金を受給できる場合は、老齢基礎年金のみのときは老齢基礎年金に加え遺族厚生年金を受け取れ、老齢基礎年金と老齢厚生年金を受ける場合は自分の老齢厚生年金と遺族厚生年金を比較して、遺族厚生年金の額の方が大きいときにはその差額を老齢基礎年金と老齢厚生年金に加えて受けることができます。

2-2-2. 遺族厚生年金の計算方法

遺族厚生年金の正確な金額を計算する場合は、下記の式にあてはめて計算します。計算式が2つあり、金額が大きくなるほうで計算した結果が年金額となります。

(1)本来水準の年金額の計算式

 

(平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数+
平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以後の被保険者期間の月数)×3/4

(2)従前額保障の年金額の計算式

 

(平均標準報酬月額×7.5/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数+
平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以後の被保険者期間の月数)×0.998*×3/4

*昭和13年4月1日以前に生まれた人は1

※上記(1)および(2)の計算式において、被保険者期間が300月(25年)未満の場合は300月とみなして計算します

平均標準報酬月額や平均標準報酬額は、被保険者の加入期間中の月収や年収の1/12の額の平均額のようなものです。正確な意味は日本年金機構の年金用語説明ページをご覧ください。

2-2-3. 前もって、万一の場合の遺族厚生年金の金額を知りたいとき

現在、生存している人で、自分が死亡したときに家族が受け取る年金の金額を知りたい場合は、前節の計算式にあてはめて計算するほか、日本年金機構が運営する「ねんきんネット」で確認することもできます。「ねんきんネット」に登録すると、実際の加入データをもとに現時点の年金額を確認できるので、その金額の3/4が今死亡した場合の遺族厚生年金額だと考えることができます。

2-3. 中高齢寡婦加算(遺族厚生年金)の金額

中高齢寡婦加算は、遺族厚生年金を受けている妻が一定の条件にあてはまる場合に40歳から65歳になるまでの間、加算される年金です。その金額は585,100円(年額)です。

ちなみに一定の条件とは、夫が亡くなったときに40歳以上65歳未満で子がいない妻か、40歳になったときに遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻が、子が18歳に到達して遺族基礎年金を受けられなくなったときのいずれかに該当することです。

3. 遺族年金を受けるための手続き方法

遺族年金の受給資格があって遺族年金を受け取る場合は、受給者が必要書類をそろえて申請する必要があります。申請先と必要書類について簡単にご案内します。

3-1. 遺族年金の申請先

遺族年金を受け取るための請求手続きは、以下のように遺族基礎年金と遺族厚生年金で請求書類の提出先が違っています。申請の際には間違えないようにお気をつけください。

○遺族基礎年金 → 住所地の市区町村役場
○遺族厚生年金 → 年金事務所または年金相談センター

なお、遺族厚生年金を受ける人で、あわせて遺族基礎年金の支給対象にもなっている人は、遺族厚生年金の手続きで遺族基礎年金も受給できますので年金事務所等への手続きだけで大丈夫です

3-2. 申請時に必要な書類

遺族年金の申請には、年金請求書をはじめ複数の書類の提出が必要です。

3-2-1. 遺族年金の請求書

遺族年金の申請をするときの年金請求書は、遺族基礎年金と遺族厚生年金で書類が違っています。どちらも日本年金機構のWEBサイトからダウンロードができます。また、年金事務所や市区町村役場などで受け取ることができます。

■年金請求書の入手場所

年金請求書(国民年金遺族基礎年金) ・住所地の市区町村役場、年金事務所または年金相談センターの窓口
日本年金機構のWEBサイト(遺族基礎年金)
年金請求書(国民年金・厚生年金保険遺族給付) ・年金事務所および街角の年金相談センターの窓口
日本年金機構のWEBサイト(遺族厚生年金)

3-2-2. 遺族年金の請求の必要書類

遺族年金の請求には以下の書類が必要となります。これらの書類は遺族基礎年金、遺族厚生年金のどちらの場合でも必要です。

<必ず提出する書類>
  • 年金手帳
  • 戸籍謄本(記載事項証明書)
  • 世帯全員の住民票の写し(できるだけ住民票コードの記載があるもの・個人番号の記載がないもの)
  • 死亡者の住民票の除票(世帯全員の住民票の写しに含まれている場合は不要)
  • 請求者の収入が確認できる書類(所得証明書、課税(非課税)証明書、源泉徴収票 等)
  • 子の収入が確認できる書類(義務教育終了前は不要、高等学校等在学中の場合は在学証明書または学生証 等)
  • 市区町村長に提出した死亡診断書(死体検案書等)のコピーまたは死亡届の記載事項証明書
  • 受取先金融機関の通帳等(本人名義)※請求書に金融機関の証明を受けた場合は添付不要
  • 印鑑(認印可)
<第3者の行為が原因で死亡した場合に必要な書類>
  • 第三者行為事故状況届
  • 交通事故証明または事故が確認できる書類
  • 確認書(所定の様式あり)
  • 被害者に被扶養者がいる場合、扶養していたことがわかる書類(源泉徴収票、健康保険証の写し、学生証の写しなど)
  • 損害賠償金の算定書
<状況によって必要な書類>
  • 年金加入期間確認通知書(死亡者が共済組合に加入されていた期間があるとき)
  • 年金証書(他の公的年金から年金を受けているとき)
  • 合算対象期間が確認できる書類

以上のように非常に多くの書類が必要となります。漏れのないようにご注意ください。

4. 遺族年金の金額が足りなさそうなときの備え

1章で遺族年金の金額について説明するとともに、2章でモデルケースをあげて遺族年金の金額の目安をお伝えしました。40歳くらいの会社員で妻とこどもがいる場合の遺族年金(夫が死亡)の金額は約150万円です。

年間150万円を単純に12で割ると、月額12万5千円です。この金額で親子2人が暮らしていくことは、持ち家があるとか親の実家にお世話になるとかという状況でもなければ苦しいのではないでしょうか? さらに、こどもを大学まで進学させたいと考えたら教育費もかかります。遺族基礎年金はこどもが高校生までしか出ませんので、そこからは遺族厚生年金の約50万円だけになります。大学在学中の生活費はとても足りません。

このような状況では、年金だけでなく親は働いて自分で収入を得なければなりませんが、シングルマザー、シングルファーザーであればフルタイムで働きづらくて、十分な収入を得られなくなるかもしれません。そこで、遺族年金や給料だけでは足りなくなるだろうと思われる金額を生命保険で補てんできるように準備しておくことが大切です。

簡単な考え方として、2章のモデルケースにある[夫(40歳、会社員/年収約600万円)、妻38歳、子10歳]の場合、夫死亡後の生活費として月額25万円くらいは必要なのではないでしょうか?

すると、年金の月額12万5千円では必要額の半分くらいということになります。これをある程度保険で補うとすると、一月あたり10万円ずつくらいの保障はほしいところです。すると、こどもが大学を卒業して社会人になるまでは、月10万円×12ヵ月×13年(こどもの大学卒業まで)=1,560万円の生命保険金が必要となります。

妻が子育てをしながらパートで働いて月額10万円くらいの収入があったとしても、トータルで700~800万円くらいの生命保険は必要となるでしょう。

概算での計算となりますが、生命保険の保険金はこのように考えて必要保障額をみたすように加入するとよいでしょう。

同様な考え方で、自営業者の方の場合は遺族厚生年金がなく年金額が少ないため、生命保険での備えはより重要です。上記モデルケースで会社員でなく自営業者だとすれば、生命保険は3,000万円以上必要となってくるでしょう。

必要保障額をより詳細に計算する方法については「すぐわかる!必要保障額の目安と簡単な計算方法」をご参照ください。

5. まとめ:厚生年金のない自営業者は備えが必要

遺族年金には、遺族基礎年金と遺族厚生年金があります。

遺族年金の基本額は780,100円、遺族厚生年金は被保険者の収入により違ってきますが、40~50万円くらいが目安となります。

ただし、遺族基礎年金は高校生以下のこどもがいる場合にしか出ません。こどもを大学まで進学させるとなると、大学在学中の生活費・教育費が不足することになるでしょう。またこどもがいない人の場合は、もらえる年金額は少なくなります。いずれにせよ、シングルマザー・シングルファーザーとして、働くことが必要となります。

また、こどもがいたとしても、自営業者の場合は遺族厚生年金が出ないため、受け取れる年金額は会社員や公務員よりも少なくなります。万一のときのための備えはいっそう重要となります。

すでに遺族年金の請求をしようとしている方はいたしかたありませんが、万一のことを考えて遺族年金の金額を確認されている場合は、年金で足りない部分を生命保険で補えるように、しっかり備えておくことをおすすめします。

※本ページの遺族年金の金額や計算方法、モデルケース別の金額の目安、手続き方法等は平成29年3月現在の制度にもとづいて記載しています

 

※記事内容の利用・実施に関しては、ご自身の責任のもとご判断ください。
※掲載している情報は、記事公開時点での商品・法令・税制等に基づいて作成したものであり、将来、商品内容や法令、税制等が変更される可能性があります。また個別の保険商品の内容については各商品の約款等をご確認ください。

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