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医療費控除を申請するために必要な書類とその書き方

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医療費控除を申請するために必要な書類とその書き方

高額な医療費を負担したときは、節税のためにぜひ医療費控除を申請したいところです。

しかし、その医療費控除の申請には少しハードルがあることも事実です。なぜなら医療費控除は所得税を軽減する制度であり、医療費控除を申請するということは、すなわち確定申告をすることになるからです。例年、確定申告をしている人であれば何も問題ありませんが、一般の会社員・公務員などの給与所得者(以下、一般の会社員等)で確定申告をしたことがない人にとっては、確定申告はかなりの難題といえるのではないでしょうか?

ただし、心配する必要はありません。ここでは、これまで確定申告をしたことがない人にもわかりやすく確定申告の手続きを解説していますし、実際に医療費控除を申請するための確定申告書類の作成方法もわかるようになっています。

さらにいうと、一般の会社員等であれば、確定申告の時期でなくても医療費控除を申請できたり、5年前までさかのぼって申請できる可能性もあります。このような情報もお伝えしていますので、この記事を参考にしつつ、ぜひ、あなたも医療費控除の申請にチャレンジしてみてください。

1. 医療費控除を申請するには確定申告が必要

医療費控除は、所得税の計算における所得控除という制度の一つです。そのため医療費控除は、所得税の確定申告の中で行われることになります。まずは確定申告の手続きの概要から理解しておきましょう。

1-1. 確定申告とは

確定申告は、1年間に生じた全ての所得の金額とその所得にかかる所得税等を計算して、源泉徴収などで収めた税金との過不足を精算する手続きです。ただし、一般の会社員等については、給料から所得税が源泉徴収されていて、税金の過不足は年末調整で精算されるため通常は確定申告の必要はありません。

医療費控除もこの年末調整でできればよいのですが、対応されないため、確定申告の義務のない一般の会社員等も医療費控除を受けるなら確定申告が必要になります。

1-2. 確定申告の提出は年1回(申告期間:2月16日~3月15日)

確定申告では、1月1日から12月31日までの間の所得と税金を計算し、翌年の2月16日から3月15日の間に申告書類を提出します。

1-3. ただし医療費控除の申請だけなら年中OK

確定申告は申告時期が決まっていますが、通常は確定申告をする必要のない一般の会社員等が医療費控除のみを行う場合は、還付申告という申告になり3月15日を過ぎても申請することができます。還付申告の期間は、医療費控除を申請したい年の翌年の1月1日から5年間です。

したがって医療費控除のみの申請であれば税務署が混み合った確定申告の時期を避けて、あとからゆっくり申請することができます。また5年以内であれば過去の医療費控除をこれから申請することも可能です。

1-4. 確定申告書類の作成はネットが便利

確定申告書類は、税務署から取り寄せて手書きで作成するか、国税庁が開設しているネット上の確定申告書等作成コーナーで作成します。

申告書類は複数の書類から構成されていて、その作成は正直少し面倒です。また、書類作成になれていないと書き間違いをしてしまうことも考えられます。そういう意味では、ネット上の確定申告書等作成コーナーを利用したほうが、入力のガイダンスがあったり、必要な数値を入力するとすべての書類が自動作成されるようになっていたりして便利です。パソコン操作になれている人なら、ネットでの作成がおすすめです。

なお、確定申告書作成についての各種情報は国税庁のWEBサイトに掲載されていますので、必要な方はご参照ください。

> 確定申告書作成に関するページ(国税庁)(http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kakutei.htm)

2. 医療費控除のための確定申告で必要な書類

一般の会社員等で通常は確定申告が不要な人が、医療費控除のためだけに確定申告をする場合に必要な書類等は以下のものとなります。

  • 確定申告の申請書類
    確定申告書A(第一表、第二表)および医療費控除の明細書
  • 医療費の領収書
  • 医療費の明細表(医療費控除の明細書に書ききれない場合)
  • 給与所得の源泉徴収票

3. 医療費控除の明細書(確定申告書類)の書き方

確定申告で医療費控除を申請するには、まず医療費控除の明細書を作成します。この明細書は、上段が支払った医療費を記入する明細部分、下段が医療費控除の額を計算する部分となっています。

3-1. 【上段】医療費の明細部分の書き方

医療費控除の明細書に、人別・治療別に医療費を記入していきます。また治療に際して、健康保険や民間の医療保険から治療費の補てんとなるお金を受け取っているときは、その金額を記入します。ただし、保険給付の目的となった医療費よりも受け取った保険金などが多い場合は、その医療費の金額を上限とします。

<医療費控除の明細書の記入例1>
医療費控除の明細書の記入例1

(出典)国税庁ホームページ/必要部分を抜粋

3-2. 【下段】医療費控除額の計算部分の書き方

医療費控除の明細書の下段に控除額の計算を記入する部分があります。各項目にA~Gのアルファベットがふられていて、その順番に記入すると計算できるようになっています。
手順としては

  1. A欄に医療費の合計、B欄に保険金などで補填される金額の合計を転記
  2. C欄に(A-B)を計算して記入
  3. D欄に所得金額の合計額を記入
    ※給与所得のみの会社員等の場合は、源泉徴収票の給与所得控除後の金額
  4. E欄に(所得金額×0.05)を記入
  5. F欄にEと10万円の少ない方の金額を記入
  6. G欄に(C-F)を計算して記入

となります。

<医療費控除の明細書の記入例2>
医療費控除の明細書の記入例2

(出典)国税庁ホームページ/必要部分を抜粋

医療費控除額の計算方法について詳細は、「超簡単な医療費控除の計算方法|申請書類を使ったラクラク計算」をご参照ください。

4. 確定申告書Aの書き方

医療費控除の明細書が作成できたら、いよいよ確定申告書を作成します。確定申告書にはAとBという2種類がありますが、一般の会社員等が医療費控除のみを申請する場合は確定申告書Aを使用します。

この確定申告書Aには第一表、第二表があります。

以下では、一般の会社員等が医療費控除のみを申請する場合の書類の作成方法として、国税庁のホームページにある「給与所得者の医療費控除用の記載例」をもとに、確定申告書の書き方を説明していきます。

4-1. 確定申告書A第一表の書き方

第一表は表形式になった書類で何を意味しているのかわかりにくいと思いますが、基本的には源泉徴収票の数字や先に計算した医療費控除額を転記して、それらをもとに税額を計算するようになっています。

<確定申告書A第一表の記入例>
確定申告書A第一表の記入例

(出典)国税庁ホームページ/記入説明のために一部加工して作成

第一表は、左列の上から下へ、次に右列の上から下へ記入していきます。

<収入金額等(緑色の部分)>
(1)「給与」欄に源泉徴収票の「支払い金額」を記入

<所得金額(水色の部分)>
(2)「給与」欄に源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」を記入
(3) 続けて「合計」欄にも同じ金額を記入

<所得から差し引かれる金額(赤色の部分)>
(4)「⑥~⑮までの計」欄に源泉徴収票の「所得控除の合計額」を記入
(5)「医療費控除」欄に医療費控除の明細書で計算した医療費控除額(G)を記入
(6)「合計」欄に「(4)+(5)」の額を記入

<税金の計算(青色の部分)>
(7)「課税される所得金額」欄に「(3)-(6)」の額を記入
(8)「上の21に対する税額」欄に(7)の「課税される所得額」から求めた税額を記入
  税額の計算は、所得税の税額表から求める
(9)「差引所得税額」欄に上記(8)の税額を記入
(10)「再差引所得税額」欄に(8)の税額を記入
(11)「復興特別所得税額」欄に「(10)×0.021」の額を記入
(12)「所得税及び復興特別所得税の額」欄に「(10)+(11)」の額を記入
(13)「所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額」欄に源泉徴収票の「源泉徴収税額」を記入
(14)「還付される税金」欄に「(12)-(13)」の額(マイナスとなる数字)を記入
(15) 還付金を振り込んでほしい銀行口座等を記入

4-2. 確定申告書A第二表の書き方

第二表は、第一表の内容を補足するような書類です。源泉徴収票があるため記入は簡略化できます。

<確定申告書A第二表の記入例>
確定申告書A第二表の記入例

(出典)国税庁ホームページ/記入説明のために一部加工して作成

(16)「○所得の内訳」の項目に、給与所得の内訳を記入
   基本的に源泉徴収票の記載内容を転記する。
(17)「○住民税に関する事項」に該当する扶養親族がいる場合に記入
(18)「医療費控除」欄に「支払医療費」「保険金などで補填される金額」を記入
   医療費控除の明細書から転記

以上で確定申告の書類は作成できました。
なお、ネット上の確定申告書等作成コーナーで確定申告の書類を作成する場合は、必要な金額を入力すれば、自動的に税金の計算や必要書類一式の作成をしてくれるので便利です。

5. 申請書類の提出方法

医療費控除の明細書を含む確定申告の申請書類が作成できたら、源泉徴収票や医療費の領収書とともに居住地を管轄する税務署に提出します。

税務署への書類の提出方法としては以下のような方法があります。

  • 税務署の開庁時間に直接持っていく
  • 税務署の時間外収受箱に投函する
  • 税務署に郵送する
  • e-Taxで電子申告する

6. 確定申告・医療費控除申請のための事前準備

医療費控除を申請するためには以下のような事前準備が必要です。

  • 家族全員分の医療費の領収書を保管しておく
    さらにいうと、EXCELなどで医療費の明細を作成しておくと申請時の計算が楽になります。
  • e-Taxで申請する場合には電子認証のためのカードと機器を用意しておく
    電子認証をするためには、電子証明書のついた住基カードやマイナンバーカードが必要となります。またパソコンでカードを読み取るためのICカードリーダライタ等の機器も必要となるため、あらかじめ用意しておくことが必要です。

7. まとめ:申請には1年前からの準備が大切

医療費が多くかかった場合に税金が安くなる医療費控除ですが、その申請には確定申告という少し面倒な手続きが必要となります。しかし、一度申請してみたら2回目以降は意外と簡単に書類作成ができるはずです。

申請書類をスムーズに作成するために、そしてきちんと申請してしっかり税金を軽減するためにも、毎年、新しい年が始まったら、その時から医療費の領収書を保管して、明細書を作成し始めるなどの準備をしておくことがとても大切です。

そのほか医療費控除に関する情報は、こちらのページもご参照ください。
・「医療費控除とは?|3分でわかる節税のしくみと申請までの手順
・「もう迷わない!医療費控除の対象になる費用、ならない費用
・「超簡単な医療費控除の計算方法|申請書類を使ったラクラク計算

※本ページの医療費控除の計算および申請事例は平成28年3月現在の税制にもとづいて記載しています

 

<確定申告特集>
 ↓ 確定申告で申請できる各種控除の説明ページをまとめました ↓

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※掲載している情報は、記事公開時点での商品・法令・税制等に基づいて作成したものであり、将来、商品内容や法令、税制等が変更される可能性があります。また個別の保険商品の内容については各商品の約款等をご確認ください。

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